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広報戦略概論

プレスリリースを送って記事になるかどうかの基準

プレスリリースを配信したからといって、必ずしも記事になるわけではありません。新聞や雑誌の紙面は有限ですし、インターネット・ニュースにしても、記者が1日に取り上げられるニュースの量は決まっています。

プレスリリースを送って記事になるかどうかの基準は、「ニュースバリューがあるかどうか」にかかっています。その情報をもっと多くの人に知ってもらう価値があるかどうか、というのを第三者視点から見て、その価値があるようであれば「ニュースバリューがある」とみなされ、ニュースになります。

この「ニュースバリュー」については、正確に言えば「記事にしたときに、読者が読んでくれるか、読んで面白い記事になるか」というところが鍵になります。ほとんどの媒体社は、読者に新鮮な記事を、面白い(必ずしも「funny」ではなく「interesting」な)記事を提供したいと考えています。

その為には、書き方が重要になってきます。本来、ニュースバリューがある内容でも、書き方によっては、記者の捉え方が全く違うからです。

事例:「Facebookの大学別利用者数の調査」

ジャッグジャパン合同会社では、2011年8月に、とあるきっかけから首都圏にある大学全てのFacebookユーザー数を調査しました。これはFacebookの広告ツールを利用することによって、わずか6時間程度で完了したものです。

もともとこの調査の目的は社内利用だったのですが、折角だからリリースを出そうということになった時に、タイトルを考えました。一般的に言えば「ジャッグジャパンが首都圏の大学別Facebookユーザー数を調査」みたいな形になると思います。しかし、我々はジャッグジャパンの名前を極力抑え、タイトルを下記のようにしました。

「関東圏で学生のFacebookの利用率が最も高い大学は国際基督教大学」
~国際系大学の利用率が顕著に目立つ結果に~
「Facebook大学別利用者数調査(関東圏)」を発表

その結果、世にでるはずの無かった調査結果は、RBBTODAY、マイコミジャーナル、産経新聞、産経新聞電子版などに掲載されました。また、この調査結果をまとめた生データは、数社が購入しました。

正直、この調査結果がニュースになったのは、ひとえにプレスリリースの「タイトル」にあると思います。話題性や意外性が「読んで面白い記事になる」という点として評価された結果、インターネットメディアだけでなく全国紙に取り上げてもらえる結果になりました。

まとめ:記者そして読者にとって与えるインパクトはなにか?

記者や読者がリリースやニュースを読んで、「なるほど」「そうなのか」「びっくり」などといった反応を示す内容になっているかどうかが最も重要と言えます。プレスリリースのタイトルやリード文では、会社名や商品名の露出にこだわらず、意外性のあるフレーズを利用することや、おもわずクリックしてしまいたくなるようなタイトルをつけることが重要と言えます。そのためには、商品の利用シーンや、商品開発の際に手に入れたマーケティングデータなどを利用するのも一手です。

余談:プレスリリースをPDFにして掲載するのはナンセンス

企業によっては、トップページに「お知らせ」「ニュース」などの項目を設け、ニュースリリースをPDFにて提供している場合があります。これはSEOの観点からも、取材獲得の観点からもナンセンスですのでやめたほうが良いです。
SEOの観点からいえば、当然HTML上にリリース文がテキストであり、そこからリンクが貼られている方が効果が高いです。また取材獲得やニュース掲載の観点から考えれば、PDFでの提供はコピー&ペースト(いわゆるコピペ)がやりにくい、もしくは出来ないケースが大半です。本来はコピー&ペーストは望まれるものではないですが、ニュース掲載の観点からは、多くの記者がリリース文を基に記事を執筆していますから、コピー&ペーストがやりやすいHTMLでの提供が望ましいと考えられます。また、リリース文をHTMLで提供した場合、そのページにソーシャルボタンを設置することでユーザーの注目を集めることができるという利点もあります。

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